前回の「良い半田付け、よろしくない半田付け(1)」から随分時間が経ってしまいましたが、今回は実際のケーブル作りで良い半田付け、困った半田付けの例をご紹介しようと思います。
ケーブル作りで最も多いのが3ピンのキャノンプラグを使ったものだと思います。
では、その3ピンのキャノンプラグの中を宇都宮先生渾身の作、「キャノンカットモデル君1号」で見てみましょう。
・・・・・・・・・普段なにげなく使用している物ですが、なかなか美しい物ですね。
では、ケーブル作りの工程(当社基準)をご紹介します。使用したケーブルはカナレ4E6Sです。
(1) ケーブルのシースを1.5cm〜2cm程剥きます。(2) 中線の前処理(予備半田)をします。***よく、予備半田とは母材を半田でコーティングする事としている人が多いのですが、正しくは、母材に半田を染み込ませて合金化されていなければいけません。(画像は便宜上、4S6を使用)***
(3) ピンにケーブルを半田付けします。(先に線をピンの切りかけの長い方に添わせて入れ
ておくと作業がしやすいと思います。)良い半田付けのコツは、まず半田こてでピン(母材)を充分に加熱し、ピンと線の接触部に少し半田を流し呼び水にしておきます。そして、半田を切りかけいっぱいにまで流しいれてゆき、数秒加熱して合金化させます。(この時、ピン内部のなるべく奥に半田を当てるようにと気泡が入りにくくなります。)
ピン(母材)が充分に加熱されていれば、ピンに半田を当てるだけで半田が融解します。
一度半田が固まるのを待って再度加熱をし、ピン内部に空気(泡)が残っていないか、合金化されているかを確認します。シールド線は、ケーブルとピンとが垂直になるように半田付けをします。(シールド線を基準に他の中線を半田付けしていくといったイメージです。)青色の線は予備半田をして正しく半田付けを行った例です。白色の線は予備半田をせず、半田で固定させた程度の困った半田付けの例です。
青色の線の例はピンと半田がしっかり合金化されているのがわかります。白色の線の例は、一見して半田が付いていても合金化が無く、ピンの中が空洞になっており、予備半田をしていない為に正しく半田付けができていません。よく見ると線が解けて隣のピンにショートしています。(正しく半田付けができていないと、インピーダンスが上がったりダイオードが形成されてしまうという事だけでなく、使用する都度、断線やショートなどの事故の確率までもが上がってしまいます。)
(4) 青色の線と白色の線にたわみをもたせてケースに収納します。この時、クランプにしっかりとシースが咬み込むようにしておきます。
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(こうすることによって、抜き差しに対す強度が増し、万が一シースがクランプから外れ、異常なケーブルの引っ張りがあっても、中線のたわみで即断線してしまうという事態は避けられます。) |
以上が当社基準でのケーブル作りの工程です。
ケーブル作りの方法には人それぞれのやり方がありますが、良い半田付けの方法は他のWEBサイトを見ても、ここで紹介している方法と同じものしかありません。
ケーブル起因のトラブルを回避する為にも、ぜひ御参考ください。
カットモデル作成・監修 宇都宮
文 大 原
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